地域活性化特別セッション~第10回アイデアバンク&コラボレーションDay12~

 2019年12月13日(金)にBeSTA FinTech Labにて「地域活性化特別セッション」が開催されました。当日の様子についてお伝えいたします。

進捗状況報告&アイデアバンク

秋田県南に出現した"発酵都市"から考える ㈱Granma 代表 創造区画家 本村拓人 様

地場産業の海外展開と地域観光デザインの未来- (第1回地方活性化特別セッション)
 一見すると縮小し、萎びていくような町でも必ず地域資源があります。例えば、秋田県の湯沢では発酵という資源を活かし、地場産業の活性化を図っています。資源は個性。いかに個性を伸ばし、自己増殖させるかが地域の発展につながります。
 「ソトモノ」として地域に入ることの難しさを感じながらも、発酵都市としての個性を如何にして伸ばしていくか自身の体験も踏まえ、地域資源を活かした事業を作っていくお話をいただきました。

「アトツギベンチャー」への「複業」活用提案 ㈱鳥取銀行 ふるさと振興本部
(第9回アイデアバンク、第3回地方活性化特別セッション) 地方創生グループ 調査役 安川 幸男 様


 若手後継者が先代から受け継ぐ有形・無形の経営資源をベースにリスクや障壁に果敢に立ち向かいながら新規事業、業態転換、新市場参入など新たな領域に挑戦する「ベンチャー型事業承継」。副業、兼業を通して東京での就業者が週末に鳥取県の企業で就業するBIZREACHと提携した「副業兼業を通した鳥取県活性化」の取り組みをご紹介いただきました。

「かせぐまちづくり」の取組み状況 field flow㈱ 代表取締役 渋谷健 様
(第3回及び4回地方活性化特別セッション)

 経済産業省が創設した「おもてなし規格認証」を使い、地域の企業を発展、民間事業者等の連携を通じて、地域課題を解決し、価値を創出する「かせぐまちづくり」のモデルをご紹介いただきました。
 おもてなし認証規格の基準をクリアすることで企業は補助金を得やすくなり、銀行はそうした企業の手伝いをすることで、地域企業の発展や地域課題の解決に寄与できます。地元企業、地域金融機関、おもてなし認証(官)が一体となり、「友達最強の輪」を広げることで、地域活性化をもたらす一助となることを感じさせる講演内容でした。

共感コミュニティー通貨eumo実証実験 ㈱eumo 代表取締役 新井和宏 様
(第3回地方活性化特別セッション)

 「共感資本社会の実現を目指す」を経営理念としている株式会社eumo。9月より共感コミュニティー通貨「eumo」の実証実験を開始しており、実証実験の状況を発表いただきました。
 奈良県在住の「eumo」利用者が北海道の印刷会社まで名刺を作りにいかれた心温まる事例や「eumo」に共感し、参加いただいたお店のお話等を伺うことができました。こうした地域通貨の取組みが普及していくことは価値の循環につながる素晴らしい取り組みだと感じました。

地銀@東京~地域活性化への取組み強化 ㈱finnovalley 代表取締役社長 川田修平 様

(新規アイデア提案) BeSTA FinTech Lab 松原久善


 多くの地方銀行は都内に東京事務所という拠点を持っています。自社で拠点を有する先もあれば、高いテナント料を払い、借りている先もあります。東京事務所は地方銀行の情報収集拠点であり、他行との情報共有の拠点です。必要な拠点であるが、収益が逼迫する中、巨額のテナント料を支払い続けるのは厳しい。東京事務所の機能を考えるとある程度のスペース立地は必須であります。東京事務所の共有化を図り、業務合理化、経費削減をしてみませんか。そんな提案をさせていただきました。

ECOZZERIA協会(Labパートナー)の取組み エコッツェリア協会
 事務局次長 SDGsプロデューサー 田口真司 様


 大手町、丸の内、有楽町、これら「大丸有」の発展を目指すECOZZERIA協会。協会が行っている取組や役割のご紹介をいただきました。
 宮崎県や御殿場と連携協定を組んで施設を作ったり、地域課題への解決策を検討するワークを開催するなど、大丸有の付加価値向上だけでなく、地方のためにも多くの取組みをしています。Labとの取り組みも含めお話をいただきました。

精華町「農業×IoT」プロジェクト(実証実験) ㈱京都銀行 公務・地域連携部
  観光・地域活性化室 室長 安部 孝幸 様


 学研都市である京都精華町。京都銀行は、2017年の魅力発信パートナーシップ協定締結から始まり、近年は「農業や地域産品および学研都市ブランドを活かしたシティプロモーションによる産業振興・観光振興業務」を受託して地域の活性化に一緒に取り組まれています。今回は戦後まもなくから栽培が広がった特産品のイチゴに着目した取り組みをご紹介いただきました。
京都府の洋菓子メーカーやお菓子店はいちごを使っているが、地産地消の物ではない。国産であれば信州、外国産はアメリカ産といったイチゴを利用している現実がありました。
 輸送費や味を考えると地元のイチゴの需要は高いという調査結果の基、通年収穫可能なイチゴを生産すべく、イチゴの通年栽培をIoT活用で目指しました。
 今後は農業のモデルケースを作り、商社機能として仕入れ、販売する流れを作り、新規就農者も増やしていきたいと語られておりました。

OKBは地域と共に!! ㈱大垣共立銀行 執行役員IT統轄部長 安田次朗 様

 店舗網を拡大し、岐阜県内のお客さまに金融インフラを提供したいが、店舗設置は難しい。そんな場合は移動店舗でカバーする、OKBをブランドとして地域との共生を図る。結果、脱銀行を目指し、OKBをブランド化することもできました。ブランド化によるOKB農場やOKBストリート、行内公募で成立したOKB45、キャッシュレスや外国人、地域企業のIT化、FinTech企業との連携等OKBが取り組んでいる先進的な取り組みを紹介されました。「地域のために地域のことを行うのが地方銀行」本講演で一番印象に残った言葉です。

コラボレーションDay12

【登壇企業1】株式会社昭文社
 20~30代女性に圧倒的な訴求力を持つ「ことりっぷ」。そんな「ことりっぷ」を使った地域へ人を送るプロモーション能力。本業で培った強みを生かし、地方に人を波及させる手伝いができる。そうした内容の講演でした。実際、目黒区での地方性を示した大規模イベントや地域への体験を活かした観光設計は高い評価をもらいました。地方銀行、DMO、自治体あらゆる対象とのタイアップが図れると思います。地方への誘客ソリューションとしての活用が期待できます。

【登壇企業2】株式会社シェアグリ
 シェアグリ、農家の人が必要な時に必要な分だけ得られるサービスを展開。人手の足りない農家に超短期間のワーカーをマッチングするサービスを展開しています。
 農家の人手不足解消や人件費の削減。働き手は空き時間でお仕事ができる点。農業に触れられる等双方メリットがあるサービスです。ANAとの協業や、ある地方銀行との実証実験に向けて取り組みなどを交えご紹介いただきました。
地域に根差している農業は高齢化に苦しんでいますが、農業の持続可能性が高まることで、地域も発展していけるとサービスだと感じました。

【登壇企業3】ネクストシフト株式会社
 鳥取発のインパクト投資企業。投資リターンと社会課題解決の両立を図るインパクト投資を行っています。投資行動によって対象の事業のアウトカム(成果)を評価するインパクト投資。現在では、インパクト投資として、ベンチャーキャピタル事業と、クラウドファンディングなどを活用した新興国のマイクロファイナンス機関向け融資ファンドの組成事業を実施しています。
 地域金融機関、自治体と共に若者の移住、定住促進、地域課題解決ファンドの組成を目指していきたい。融資ではリーチしづらい事業体にリスクマネーを提供することで地方創生に寄与したい。そんな思いを語られておりました。

【登壇企業4】Digital monkey inc.
 個人型M&Aの切り口を使い、地方創生を図っていく。事業承継の選択肢として個人型M&Aを広げていきたい。事業承継者がおらず、廃業する会社さんが多いのはもったいない当社のM&Aの経験を活かし、廃業企業を救っていきたいというお話しでした。
将来的にはどんな不動産に住んでいるのという感覚でどんな会社を持っているのと都心の会社員で言われる感覚の社会を作りたいとのビジョンをお話しいただきました。

【登壇企業5】合同会社めぐる
 地域の課題解決に地域の“志金”がめぐる「お金の地産地消」を推進するために、各地の金融機関と連携している企業です。社会課題の解決者たるNPO法人やソーシャルビジネスにお金を貸し、伴走支援を行うことが、SDGsにつながり、地域課題の解決に寄与します。また地域金融機関が入っていないマーケットですので、開拓の余地が大きい。地域金融機関のNPOへの融資メリットの気づきを得られる講演内容でした。

【登壇企業6】サイバースポーツ
 日本で圧倒的なユーザー数を誇るLINE。LINEの訴求力は高く、有効に活用することは情報発信、広告宣伝を通して個人に行動をプッシュするきっかけになりえます。実際、地方自治体においてもLINE公式アカウントを取得することで、地域での観光情報の発信や観光客の誘導する試みも始まっています。但し、重要なのは活用方法です。活用方法如何によってはLINEを通して個人に行動を促すことができます。当社のLinyのご紹介では、LINEの機能を補完した顧客管理など、LINEの効果を最大限に引き出す機能・事例をご紹介いただきました。LINEの活用は地方や中小のお店への送客、波及につなげることができるそんな可能性を感じるお話しでした。

【登壇企業7】テックファーム株式会社
 ビジネスデザインのテンプレやプロセスなどのツールは使う側の心構えが無ければ、やったことが到達点になってしまう。受け入れる側がデザインの本質的な部分を理解していくことが重要です。変革や革新とは何かを探っています。デザインの基本を見直すことが試行錯誤につながります。
日本的、画一的行動ではアイデアは生まれません。銀行が世界で通用する文化をデザイン、還元することで「地域のハブとして未来を描き、最大化して下さい。」そんな思いをぶつけられた講演でした。

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